2019.09
アピ株式会社 アピ クォリティ&ロジスティクスセンター[岐阜]
入荷から出荷準備までの全自動化・省人化を実現!
物流業界お役立ち情報
INFO
物流システム
自動倉庫
出荷業務で発生してしまう誤出荷。
何度も発生してしまうと、荷主さまからの信用低下に繋がってしまいます。
誤出荷の原因や防止方法を本記事で紹介していきます。
物流倉庫にとって荷物の誤出荷は永年の課題です。誤出荷には、中身の間違い、数量の間違い、出荷漏れ、届け先の間違い、伝票ミスなどがあげられます。これらは根本的な人為的ミスといえますが、原因は1つだけでなくいくつかのミスが重なり誤出荷につながると考えられます。特に誤配送の原因になりやすいのは、倉庫内でのピッキング作業時です。色やサイズといった規格違いの商品はとても多く、忙しい中でそれらをチェックしながらの作業はミスを犯しやすくなります。また、ひとりひとりが独自のルールで業務を行うと思わぬところでミスを起こすことがあるため、関わる人全員が同じルールのもとで業務をする必要があります。誤出荷した場合は、なぜミスをしたのか原因を追究し解決していかなければ、同じミスを引き起こす恐れがあります。
倉庫の自動化とは、人が管理していた倉庫内作業を、商品の入庫から出庫するまで、コンピューターやロボットで自動化するということです。最低限の人数で業務ができるため、人材不足が続くこの業界では期待が高まっています。自動倉庫に導入されるシステムには、荷物を荷棚に収納し製品の受け入れから出荷まで一連の流れを行う自動倉庫システム、倉庫内においてAIを活用して商品や部品を無人で搬送する自動搬送ロボットがあります。その他にも、リストに基づいてバーコードをスキャンして荷物を集めるピッキングシステム、倉庫内の在庫管理から書類の発行、出荷まですべてを管理する倉庫管理システムがあり、個々の倉庫の状況に沿った自動倉庫が必要になってきます。
慢性的な人手不足が続く物流業界に、画期的なシステムとして導入が進んでいる自動倉庫。入荷から出荷まで全て自動化し管理するメリットとして、次のことが期待されています。
人の手に頼っている作業を自動化することで従業員の負担が減り、ほかの重要な業務に時間をかける余裕が生まれます。気持ちのゆとりが、現状の問題点改善への取り組みにつながります。また、暑さ、寒さが厳しく長時間作業が難しかった倉庫では、機械・ロボットによる24時間稼働が可能になります。自動化された倉庫では、検品やピッキング、構内の運搬業務などの作業ミスによるタイムロスが減少することはもちろん、ほかの作業にあたっていた人でも、自動化されていれば今まで通りのパフォーマンスで働くことができます。自動化されることで、安定して高い生産性が生まれるといって良いでしょう。
自動化することにより、厳格に商品を管理することができ、安定した供給が可能になります。倉庫管理システムを導入した倉庫では、入荷日や在庫数など瞬時に見ることができるため、過剰在庫や欠品、期限切れなどの防止につながるとともに、顧客からのクレームの減少につながります。人の出入りも減少することから、衛生面のリスクも少なくなるといえるでしょう。
倉庫内で安全に人が作業を行うためには、通路の確保が必要になるため、どうしてもある一定程度の空間が必要になります。自動倉庫導入により、高所のスペースが活用できるほか、通路スペースも活用できるため、より倉庫内を無駄なく使うことができます。
自動倉庫システムは、これからますます必要になる反面、デメリットも存在するため、デメリットも考慮したうえで計画的に導入することが望ましいでしょう。デメリットには以下の面があります。
物流倉庫の自動化で最も大きなデメリットは、初期導入コストです。自動化に必要なシステムの初期費用はもちろん、維持費やメンテナンス、システムを扱う人材育成も行わなければなりません。システム導入時には、設備投資資金の回収期間の試算や、自動化した際のコストの削減率と投資効果を検討したうえで慎重に導入する必要があります。
システムにトラブルが起きると、全業務が停止に追い込まれることがあります。このリスクが最も大きいといえるでしょう。もしものために、マニュアルを定め周知しておく必要があります。機械のトラブルに対しても、バックアップ体制を準備することが不可欠になります。システムを提供する外部の企業の状態を把握し、これからも継続して付き合えるかどうかを見極めることも大切だといえます。日頃から危機感を持ってリスクを軽減できるよう対策をたてることが何よりも大事だといえます。
物流業界で問題になっている状況を解決するには、自動倉庫システムの導入が有効な手段です。入出庫作業が自動化できるため、大変便利なシステムといえます。その反面、初期導入におけるコストや、個々の倉庫に合わせたシステムのため、ほかの規格が扱えず、適合する荷主との取引しかできないというデメリットなどもあります。自動倉庫の利点は理解しているが、デメリットの部分で導入に踏み切れない事業者も出てくるでしょう。しかし、作業の効率化、省力化、生産性の向上など長期的な視点で考えれば、自動倉庫のメリットは計り知れないものがあります。メリット、デメリットを総合的に判断し自社に適した自動化を検討してみても良いのではないでしょうか。