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2023.01.06

出荷ミスをなくしたい!自動倉庫が実現する品質の安定化とは?

出荷

自動倉庫

お客様から「注文と違う商品が届いた」というクレームを経験されたことのある事業者様は少なくないと思います。
改善を試みず何度も発生させてしまうと信用問題に関わるため、解決する必要があります。
この記事では、よくある誤出荷の原因と予防策をご紹介します。

(1)誤出荷を防ぐ重要性

倉庫からの出荷時に、いくら気を付けていても人が携わっている限り、誤出荷を完全になくすことは難しいでしょう。しかし、誤出荷を繰り返せば、やがて信用に関わる大問題につながります。また、誤出荷による対応に時間を取られれば、作業時間の大きなロスにもなってきます。そのため、誤出荷が起きたときの原因をすべて探って対策を練る必要があります。また、対策をたてるだけでなく企業全体が危機感を持って対処することが重要です。

(2)誤出荷の影響

誤出荷で企業が最も影響を受けるのは、ずばり「信用・信頼」です。お客様に届いた商品の中身を間違えていたり、数量が違っていたりと注文通りでなければ、その後のやり取りや商品交換などに手間と時間がかかります。場合によっては、相手に大きな損害を与えることも考えられます。

お客様からの信用の低下

お客様との間に培われてきた「信用・信頼」は、長い時間を通して構築されたものです。それがたった1回の誤出荷によって、全て失われることもあり得ます。取引停止の損害、注文のキャンセルによる在庫の増加、訴訟問題まで発展すれば企業のイメージの低下にもなりかねません。また、出荷先自体を間違えれば、個人情報の漏えいとして大きな問題になります。個人取引では、見知らぬ相手に自分の住所から電話番号まで知られてしまいます。企業相手なら、企業秘密の漏えいにもつながり、これもまた大変な問題になるため、出荷ミスをしないよう細心の注意を払うことが大切なのです。

在庫差異の発生

データ上での在庫数と実際の在庫の数が合わない。
これが誤出荷で発生する在庫の差異です。出荷した時点では誤りに気付かないため、データの修正ができません。そのためデータ上では在庫があるはずなのに実際はモノがない。在庫があるにもかかわらずデータ上では存在しないなど、売上にも響いてきます。さらに、在庫数の見直しにも手間と時間がかかるため、さまざまな損失につながります。

(3)誤出荷が発生するよくある原因

誤出荷の原因は1つではなく、いくつかのミスが重なり起きる場合がほとんどです。なので、誤出荷につながった背景を全て表面化したうえで改善を図る必要があります。

注文情報の入力ミス

優先順位や時間の使い方などを間違えると、気持ちに余裕がないまま業務をすることになります。焦る気持ちで仕事をすればミスが出るのも当然です。入力後のチェックも、1人だとどうしても見落としがあるため、複数人でのチェックが必要だといえます。体調が悪いのも集中力がなくなる原因になるため、日頃からの体調管理が大事になってきます。業務に慣れてくると、基本の手順がおろそかになったり、自分がやりやすいように勝手にルールを変えてしまったりすることもあり、これがミスにつながります。誰かと話をしながらの作業、他の作業を挟んでの所謂『ながら』発注も入力ミスに直結するため見過ごせません。

ピッキングミス

ピッキングは、リストに基づいて商品をピックアップする作業です。その作業時に人の手が入るため、ミスが発生しやすくなります。そのため、ミスの原因を特定し対策をたてなければなりません。ピッキング時のミスとなる原因には、管理タグの貼り間違い、類似品との取り間違い、数量の間違いなどが考えられます。また倉庫内の気温や時間の制約なども集中力を低下させる原因になるといえます。

配送伝票の貼り間違い

伝票の貼り間違いには、複数同時に発送する際に荷物の伝票を取り違える、発送日を間違えて配送伝票を貼って発送する、破棄する伝票を誤って貼り発送するなどがあげられます。伝票貼り付け時にはミスが起こりやすいので、いかに防止する仕組みを作るかがカギになるといえます。

(4)誤出荷を防ぐためのアイデアとは

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誤出荷が起きるときは、いくつものミスが重なっていることが多いため、ひとつひとつ原因を突き止め対策を講じることで、誤出荷を減らすことが可能になります。すべての原因を一気になくすのは難しいため、まず影響度が高いもの、頻度が高いものから解決していくことが現実的といえるでしょう。作業のやり方も、全員が仕事の流れを同じにしないとミスが出やすくなるため、作業ルールを徹底させる必要があります。また、人の手によって行われている作業で誤出荷の発生が多いため、デジタル技術を取り入れることを考えてもよいでしょう。作業を自動化することは誤出荷も改善するうえ、作業効率の向上も期待できます。

倉庫の自動化を検討してみてはいかがでしょうか

一連の作業をコンピュータが自動化する自動倉庫システムは、倉庫内の管理もしやすく作業効率の向上、人件費削減などの利点があります。なにより、手作業がなくなるため誤配送の改善が期待できます。一部の企業ではこの自動倉庫システムを導入していますが、コストがかかることから、中小企業ではなかなか浸透していないのが現状です。しかし、トラブルを改善し、従来の倉庫より遥かに効率的に作業を進めることができるというメリットを考えれば、導入を検討してみるのもよいのではないでしょうか。

(5)自動倉庫で品質の安定化を図る

どんなに厳密なチェック工程を経ても、手作業では人的ミスが発生します。自動倉庫システムを導入することで、作業量の増減や作業員に能力の差があっても一定の品質を保つことができます。冷凍庫など作業労働環境が悪い場所でも、機械やロボットの自動作業が可能であれば、環境に左右されずに均一の品質を維持することが可能です。また、在庫管理のコンピュータのおかげで、在庫管理の基本である「先入れ先出し」を徹底することができます。入荷した順番で出荷するため商品の品質保持ができ、適切な在庫管理が行えます。

(6)ヒューマンエラーをゼロにするのは難しい

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人間は完全ではないので、どこかでミスをします。注意力が散漫になって起きるうっかりミス、疲労からくる判断力低下によるミス、思い込みによるミス、スピード重視での入力ミスなど、ミスの内容もさまざまです。しかし、ミスを起こしていることに気が付かないというのは共通しています。誰も気が付かないので、誤出荷になってしまうのです。人ができる対処法としては、最終確認は1人でするのではなく複数で行う。ミスが起きた事案を全体で共有する。どんなミスが起きるかシミュレーションし対策を考えるなどがありますが、常にミスと戦わなくてはなりません。このように作業の改善を図ることは重要なことですが、人間には難しい部分を機械で補うことで、作業にゆとりができ、ストレスの軽減にもつながれば、さらに誤出荷を減らすことができるのではないでしょうか。

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