2019.09
アピ株式会社 アピ クォリティ&ロジスティクスセンター[岐阜]
入荷から出荷準備までの全自動化・省人化を実現!
物流業界お役立ち情報
INFO
物流システム
DX化
事業者は店舗や企業に商品を運ぶ仕組みが必要です。
この仕組みは顧客満足度の向上や業務効率化の重要なポイントとなります。
今回は物流システムの基礎知識として、機能や種類を紹介します。
物流システムとは、商品を消費者の手元まで届ける一連の流れを管理するシステムの事です。輸送、保管、荷役、包装、流通加工といった物流発生時から、消費者に手渡されるまでの物の流れを包括的に管理・計画し、業務の効率化とコスト削減を実現する仕組みといっても良いでしょう。
物流システムはあらゆる業種で導入されていますが、その業務は多岐に渡り、内容も複雑化の傾向がみられます。消費者ニーズに対応するだけでなく、業務の取り組み方への見直しを図ることで、効率アップと顧客満足度アップへの手助けとなるでしょう。
物流システムには、大きく分けて『生産管理システム』、『在庫管理システム』、『配送管理システム』の3つのシステムがあり、それぞれ異なった機能があります。
製造業において生産管理とは、在庫を最小に抑え、最低価格で顧客が望む製品納期に数量を揃えることを計画するシステムです。計画を作成するにあたり、在庫管理、納期遅延防止、生産能力の向上と活用、原材料や部品調達など各種管理においての見直しを図り、これらを各部門で連携する仕組み作りが不可欠となります。生産管理システムを使いこなすことで、企業間の競争に打ち勝ち、利益をもたらすことが可能になるのです。
在庫管理システムでは、完成品のほか、素材・部品までの在庫を管理します。在庫管理のトラブル発生が、無駄な手間と時間のロスにつながります。また、最近では消費者ニーズの多様化により、それぞれに細かい対応が必要な場面が増えてきました。適切な在庫管理をすることで、利益を生む部分に時間をかけることが可能となり、さらには労働者の負担を軽減させることになります。
出荷から配送の完了までの過程を一括管理し、各工程の状況をリアルタイムで管理するものが配送管理システムです。配送ドライバーの追跡情報データを受信することで、位置情報の取得、配送時間変更等に素早く反応することが可能になります。また各種帳票や日報、月報等の管理も代行するため、ドライバーの事務処理短縮も期待できます。
これまでの物流システムは、高度成長に伴い急激に成長してきたため、システムの構築が追い付かず、不要なプロセスやコストを増加させる原因にもなっています。さらに働き手の減少、運行コストの上昇、宅配便取扱個数の増加などさまざまな課題に直面し、早急な改善が求められています。今後の物流・運送においては、ますます重要になることから、企業におけるシステムの抜本的改⾰が不可欠です。
DX、すなわちデジタルトランスフォーメーションとは、物流のデジタル化と革新的な仕組みで、経営改革を行うことです。業務の自動化及び、デジタル技術を駆使することで、自社のみならず、業界全体においてもビジネスモデルを改革しようとするものです。
現在物流業界で抱えている問題として、大きく分けると、①インターネットショッピングによる小口配送の大幅な増加 ②ドライバー・従業員不足に伴う業務負担の増加 ③荷物管理のための倉庫不足などがあげられます。
DX化のメリットは、業務代行の機械やシステムの導入、情報管理システムを用いることで業務効率化を図ることが可能になることです。デジタル化、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)技術の導入で、人手不足の改善をするだけでなく、物流業界全体の国際競争力を高めることにもつながります。
企業が生き残るためには、ITをどれだけ活かせるかにかかっています。多くの企業・経営者はDX化の必要性を認識している一方で、取り組みが思うように進まないという状況もあります。その原因として『DXへの理解不足』、『ブラックボックス化の要因となる既存システムの仕様の複雑さと不明確さ』、『IT人材不足』が大きいといえます。DXの推進、さらにシステムが改変されると、ますます複雑なシステム構成になること、改変による機能の追加や変更する際のIT人材不足からくる運用・保守・品質保持が困難になることが考えられます。また、既存のシステムの問題を解決するために、仕事のやり方そのものを変える必要があるため、コストの問題や現場からの抵抗も大きいと考えられます。これらがシステムの改革を足踏みさせる理由としてあげられます。
あらゆる分野で、DX化を求められている根底には、経済産業省が2018年に発表した『~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』で指摘されているように各企業が既存の老朽化したITシステムをこのままにしておくと、2025年以降システムトラブルが発生し莫大な経済損失を被ることになりかねないからです。物流システムでDX化を図ることで、業務の効率化および生産性が高まり,延いては売り上げ拡大にもつながります。人材確保が難しい現在、少人数でも生産性を高められることは大きなメリットになるといえるでしょう。蓄積したデータの分析により得られた情報が、利益を生み出す新たな事業戦略の構築にも活用でき、それが他社との差別化にもなります。これらのことを踏まえながら、ぜひ物流システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。