物流業界お役立ち情報

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2023.01.06

物流システム活用!成功事例から見るコスト削減のアイデア!

物流システム

物流業務の各工程には必ず何らかのコストが発生します。
この削減を試みることが利益の確保にもつながりますが、手当たり次第に実施すると従来のプロセスに不都合が生じる場合もあります。
まずはどの段階に課題があるかを見極めましょう。

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(1)物流コストとは

物流業務のひとつひとつには、必ずコストが発生します。利益を上げるためにはどうしてもコストの削減が必須となります。物流コストとは、物流業務にかかる総費用のことで、大きく分けると、社内物流コスト支払物流コストの2つに分けられます。社内物流コストは、人件費や社内システムなどの費用で、支払物流コストは外注先に支払う輸送費、倉庫の賃料や保管料などです。例えば、取り扱い数が多いと、その分大きな倉庫が必要になり、冷蔵・冷凍保存が多ければ、保存のための電気代が増えるなどします。利益を確保するためには、物流コスト削減が必要で、早めの対策を行っておくべきでしょう。

(2)物流コスト比率とは

物流コスト比率とは、売上全体に占める物流コストの割合のことで、自社の物流コストが適正なのか判断する目安となっています。公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会による「2021年度物流コスト調査報告書【概要版】」によると、全業種における物流コストの物流機能別構成比は、輸送費が 54.3%、保管費が 17.0%、その他(包装費、荷役費、物流管理費)が 28.7%となっています。また、全業種における物流コストの支払形態別構成比は、支払物流費(自家物流費以外の合計)が 85.1%で、自家物流費が 14.9%という結果が出ています。2020年からは、新型コロナウイルス感染症拡大という未曾有の事態にも見舞われ、2021年度は全業種(159社)の中でコロナ禍が売上高減少に影響を与えたと46.5%の会社が回答しています。中でもコロナ禍の物流コストへの影響(2021年度)は大きく、全業種(162社)の41.7%がコストの高騰化などの影響があったと答えています。
物流事業者からのコストの値上げ要請としては、輸送費の値上げ要請があったと回答した割合が 89 社で1番多く、値上げ要請があったと回答した全企業(113 社)のうち、98 社(86.7%)の企業は値上げに「応じた」と回答しています。
また、荷主企業(主に経営層)が、物流・ロジスティクスにかかる投資を行う際、特に重視するものは『物流コスト削減』という結果も出ていることから、物流コスト削減の重要性を読み取ることができるでしょう。

(3)物流コストの「見える化」で無駄を省く

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物流コスト削減には、業務に携わる人たち全員で取り組まなくてはなりません。そのために業務の流れ、計画、実施などの実態がどのように行われているのかを、誰もがいつでも強制的に見える状態にしておく、いわゆる「見える化」が必要になります。物流コストの「見える化」については、物流の実態を数値にすることで事業運営に役立つといえるでしょう。KPI(重要業績評価指標)による「見える化」、物流管理システムの導入、拠点の集約などをうまく取り入れることが、コスト削減につながります。その他にも「見える化」することによって、ルールが合理化できミスやリスクが改善できます。「見える化」により、今までよりも問題点が可視化されるため、すべての人に共通認識が生まれ改善するための行動を起こしやすくなります。業務のやり方も個人の能力に頼っているところを「見える化」することで、最も効率の良いやり方に標準化できるというメリットがあります。

人件費

IoT(モノのインターネット) などのツールを導入すれば、従業員ひとりひとりの作業の実態を把握できるため、空き時間を「見える化」して見直すことは、無駄な時間を無くし、作業時間の短縮につながります。自動化を取り入れて作業を減らし、作業スペースを確保することで効率を上げ、結果的には人件費を抑えることができます。

保管費

商品の在庫と、倉庫のスペースが合わないと無駄な費用が発生します。スペースをいかに有効に活用するかがコスト削減のカギとなります。効率の良い倉庫内の配置を算出し、実際の配置との違いを見つけ改善することで保管費用を最適化することができます。

情報処理費

仕入れや在庫の管理など商品の管理を適正にすることで、情報処理費は抑えられます。また、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などデジタルツールを使用し、エラー発生頻度などの数値を「見える化」すれば、エラー発生防止にも役立てられます。

(4)物流コストを削減する方法とは

売上を上げるためには物流コストの削減が不可欠です。しかし、慢性的な人手不足、原油の値上がり、しまいには原材料の値上がりなどでコストがかかることばかりです。物流コストの内訳や諸問題を洗い出し、解決へ導くことがコスト削減につながるでしょう。

事例1:人為的なミスを対策

物流では、正確さ、スピード、コストが重要になります。物流の現場ではこの3つに関わる作業が手作業で行われていることが多く、それにより人為的なミスが発生しています。発生しやすい業務をデジタル化することでミスを抑えることができます。必要であれば、IT技術を導入できる場所において、ITによる自動化を試みるなどの検討をする必要があります。さらには、ミスが起こりやすい工程で、どのようにしたらミスが起きにくくなるかを考えて、倉庫管理マニュアルを作り、改善策を取ることも良いでしょう。

事例2:工程管理の最適化

入荷から出荷・配送まで、だれが、いつ、どこで、どんな作業を、どうしたのかを、把握し、業務マニュアルを作成することもよい方法です。さらには、作業の見直しを図り、できるだけ作業を単純化し、効率よく働けるようにするとよいでしょう。

事例3:物流管理システムの導入

物流管理では、商品の数や質を正確に管理しています。物流管理システムといっても、システム数は多く、自動仕分け機、効率的に商品を摘み取り、集品の作業を行えるピッキングカートなど専門の機器がさまざまあります。

(5)自社の物流コストについて見直してみてはいかがでしょうか?

物流業務で発生するのが物流コストです。コストの削減が自社の利益に繋がります。まず、コストの半分以上を占める輸送費の削減が可能なら、大幅なコスト削減につながります。拠点をまとめることで、トラックの積載率を上げることが可能になります。また、入出荷・在庫管理から棚卸まで対応するのが物流管理システムです。このシステムによって、物流現場の業務改善やピッキング、棚卸業務をスムーズに進めることが可能です。在庫管理から誤配送防止機能などさまざまな業務にも対応しています。システム化による業務の「見える化」を実現することで、効率化と品質向上、コストの削減を図ることが期待できるでしょう。

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