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2021.12.03

ロボットと人との新たな協業スタイル「三次元ピッキングシステム Skypod」で物流倉庫の業務革命

Skypod

ピッキングシステム

小型ロボットがラックから荷物を取り出し、人が待機するピッキングステーションまで自動で運んでくる「Goods to Person」と呼ばれる方式を採用したSkypodは、作業者の負担を劇的に軽減します。今後の物流倉庫のスタンダードになるかもしれないロボットと人との新たな協業スタイルを紹介します。

(1)次世代型Goods to person方式を実現

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「Skypod」は、小型ロボットがラックから荷物を取り出し、人が待機するピッキングステーションまで自動で運んでくるGoods to Personと呼ばれる方式を採用したピッキングシステムです。

倉庫内を「前後、左右、上下」縦横無尽に移動する三次元走行

ロボットは前後、左右、上下と自由に走行します。ラックに合体して昇降し、上の方にある荷物も安全に取り出すことができるため安心して作業を任せることができ、作業負担の軽減を実現します。

ピッキングステーションまで搬送

ロボットは取り出した商品を、分速240mという速さでピッキングステーションまで自動搬送します。そして、作業者はモニターを見て商品を認後、出荷用コンテナに投入します。Skypodを導入することにより、商品を見つける作業や取り出し、ピッキングステーションまで運ぶ作業を省くことができ、作業者は確認作業に集中することができます。

(2)Skypodの設備構成

Skypodはロボットだけではなく、多くの設備により作業の効率化を実現しています。それぞれの設備がどのような働きをしているのかを説明していきます。

ラック

ラックの中をロボットが三次元に移動し、商品を取り出します。高さ10mまで商品を格納することができます。

ロボット

天板に荷物を設置して運ぶ小型のロボットです。見た目は円形お掃除ロボットのような形状です。寸法は660×800×380mmで、最大荷重は30kgです。

安全柵

ロボットが走行する範囲は安全柵で囲われています。安全柵内は基本的に人が入れないようになっているので、高い安全性が確保されています。

ピッキングステーション

ピッキングステーションでの作業者は、ロボットから運ばれてきた荷物をモニターにて確認します。モニターにはピッキング情報が表示され、作業者はタッチパネルで指示を行います。

(3)Skypod導入のメリット

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Skypodを導入することによるメリットは多岐に渡ります。どのようなところが以導入前と変わるのかを説明していきます。

歩行距離を短縮することができ、作業者にやさしい

商品を運ぶ歩行距離を大幅に短縮できます。ロボットが自動でピッキングステーションまで運んできてくれるので、作業者はピッキングステーションから動く必要がなく、その場で作業に中することが可能です。

高密度保管が可能となり、設備スペースを削減できる

平棚倉庫では荷物を格納できる高さに限界があり、天井に大きなデッドスペースがありましたが、Skypodはロボットがラックを昇降するため、高さ10mまで商品を格納することが可能になりました。Skypodは作業の効率化だけでなく、高密度保管を可能とし、設備スペースの削減も実現します。

高スループットのピッキング能力により、生産性アップが可能

Skypodのピッキング速度は、1ステーションあたり1時間で最大毎時400行です。さらに最大積載量は30kgなので、人による作業と比べ、作業効率が格段に上がります。

ロボットがピッキングステーションで入れ替わることに1台あたり4.5秒かかるため、1ステーション最大800サイクルとなります。この驚異的なピッキング速度により、Skypodは業務の効率化と生産性のアップを実現します。

 

ピッキングステーションの機能性

作業者がピッキング作業を行うピッキングステーションには、マニュアルステーションとオーダームーバーステーションの2つがあります。

マニュアルステーション

出荷用コンテナを作業者が設置します。ピッキング作業が終わると、作業者がコンテナを運びます。

オーダームーバーステーション

出荷用の空コンテナの供給やピック完了コンテナの供給、ピック完了コンテナの排出を自動化します。Skypodと既存のラインをつなげることで物流全体の効率化が可能になります。

Skypod専用バケットBIN

BINのサイズは二種類あり、一つ目は(650mm×450mm×高さ220mm)、二つ目は(650mm×450mm×高さ320mm)です。BINのサイズはどちらか一方を選ぶことができます。また、BINは中を仕切ることができるため、複数の商品を同一のBIN内に保管することが可能です。さらに、同一BIN内の区分けごとの在庫管理もできます。

(4)Skypodをコントロールする「Astar」

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このSkypodを管理するのが「Asar」と呼ばれるソフトウェアです。

複数のSkypodロボットとピッカーを統合的に管理するためのソフトウェア

「Astar」は作業者とロボットを総合管理しています。顧客から受け取った個別の注文に対して「Asar」はロボットや作業者の稼働状況などを総合的に判断し、どのロボットがラックから荷物を取り出しに行くか、どのピッカーがどの作業を行うかを指示します。こういった判断を瞬時にすることによって受け取った注文に対して素早く対応することが可能になります。作業者は「Astar」の指示によって適切な業務を行えるようなり、生産性の向上につながります。

(5)Skypodを導入し、ピッキングシステムの効率化を図りましょう。

Skypodはピッキング業務の効率化だけでなく、設備スペース削減・生産性アップなどの物流課題の解決を可能とするシステムです。ピッキング作業は人だけで行うにはとても労力と時間を消費する作業なので、Skypodの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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